みんな、どれくらいかけてる?人材教育にかける費用相場は?

人材教育にかける費用って、どれくらいが普通なのでしょうか?
人の育成は大事ですもんね。
適切な予算を組むためにも調べてみましょう!
目次

そもそも人材教育って、何をすれば良いの?

仕事に必要な人材教育研修とは

入社したばかりの人には、まずはじめにその会社やその業界の知識やルールを教える必要があります。特に新卒採用ともなると、知識や技術のほか、社会人としてのマナー、ビジネスマンとしての考え方なども教育しなければなりません。

そして、実践力を付けるためのスキルアップ研修を行いますが、教育は、社内で行う場合と外部研修を利用する場合があります。

社内研修

社内研修では、先輩の中から教育担当が決められたり、人事担当によって研修が行われます。会社の基本的なルールやマナーなどは、人事担当が行い、実務に関することは同じ部署の先輩から教わることが多いでしょう。
また、自発的な従業員のスキルアップを応援するために、人材育成を進める方法もあります。例えば、検定試験を受けるために勉強会を主催したり、検定を受けるための教材費や検定費用を会社負担することを福利厚生とする企業もあります。

従業員を戦力に育てるためには、実務的な教育が必要ですが、教育担当も本来の職務がある中、後輩育成の時間を割かなくてはならないので、その時点で職務遂行と教育のバランスに悩まれる問題がよく発生します。

外部研修

社内での育成が難しい場合は、一般的な社会常識、ビジネスマインドを育むことを目的とした外部研修を利用することもあるでしょう。
外部研修は、外部の企業に委託して実施する研修や訓練で、教育とその分野の専門的なスキルを持った指導者が指導します。集中的に研修を受けられることで、育成が効率的に行えるというメリットがあります。

ひと目で分かる!外部研修の特徴まとめ

項目内容
指導者専門知識や経験値が高いその分野のプロフェッショナルが務める
※法人が組織的に実施する研修と、フリーランス指導者が実施する研修がある
研修場所研修内容により、以下のような場所で実施されることが多い
研修を主催する企業が準備する研修室

泊まり込み研修の場合は合宿所など専用の研修施設
オンライン研修
期間1日から2週間程度まで、その研修内容により異なる
内容新入社員向け

職種別

階層別、管理職向け

専門スキルアップ

ビジネスマインド構築 など

実際、研修にかかる費用は、どれくらい?

外部研修を受けるために必要な費用は?

外部研修を受ける場合の一般的な費用を目的別にまとめます。

研修内容費用相場
新卒・新入社員研修1DAY:2~6万円
※新人研修の場合は、2~3日間の研修が多いため、1セット:3~20万円
合宿タイプ:10~30万円
スキルアップ研修
OJT・ロープレなどの実践研修、
専門的な知識を得る公開研修など
1DAY:2~7万円
※2~3日間の研修の場合は、1セット:5~20万円
合宿タイプ:10~40万円
管理職・マネジメント研修1DAY:2~5万円
合宿タイプ:10~40万円

※ 注意 ※
・一般的な外部研修の費用から、一人あたりの費用をおおよその数字で算出したものです。
・研修によっては、「20名以上での参加」など条件がある場合もあります。

自社で外部講師を招いて研修をする場合は?

外部講師を招いて研修する場合、法人の講師の場合とフリーランス講師、またそのレベルや経験値によって、金額に違いが出ます。

研修内容費用相場
派遣型研修1DAY:2~5万円(1時間あたり)
E-ラーニング1,500円~5万円
※プラン、人数、契約内容によって大きく変わります

※ 注意 ※
・一般的な研修の費用から、一人あたりの費用をおおよその数字で算出したものです。
・受講人数によって一人あたりの金額は変わります。

自社で企画する研修を実施する場合にかかる費用(研修費用以外のもの)

自社で研修を企画して実施する場合にかかる費用は、講師に支払う受講費や謝礼といった研修費用そのものだけではありません。他にも準備すべき忘れてはならない項目をまとめます。

準備項目必要経費
会場社内で研修する場所を確保できない場合は、貸会議室などの会場を借りる必要があります
10~20名程度収容可能な小規模会議室:15,000円~5万円程度/1日
100名以上収容可能な大規模会議室:12~20万円程度/1日
設備・備品プロジェクター:3~5万円
スクリーン:5,000円~2万円
質疑応答をするためのマイク等の音響機器:3~5万円
その他、必要に応じてビデオカメラ、接続するためのコード、パソコン、保存用周辺機器
旅費・交通費
宿泊費
現地までの往復の交通費や駐車場代、合宿で行う場合は、宿泊費用など。
受講者人数分のほか、講師は研修費用とは別途清算されることも多い。
食事代1日研修では昼食代、合宿タイプでは、3食分が必要。
資料・教材費社内資料で行う場合は、資料やテキストのコピー代など
研修用資料を外部制作会社に依頼する場合は、その購入費用

比較してみる!人材育成にかける費用

人材教育にかける費用の目安

人材育成にかけるコストを考えるとき、日本の企業が人材育成にかけている平均値を知っておくことも参考になりますので、最新のデータを紹介します。1976年から同調査を実施している産労総合研究所のデータを基にまとめます。
参照:2021年度 教育研修費用の実態調査|産労総合研究所より

2021年度の教育研修費予算は、従業員1人あたり約4万円

1社あたりの教育研修費用総額2021年度:6,603万円
2020年度:6,934万円
1人あたりの教育研修費用2021年度:39,682円
2020年度:42,446円

規模別、教育研修費予算平均額(2021年度)

区分教育研修費用予算平均総額(万円)従業員1人あたりの予算平均額(円)
調査計6,60339,682
1,000人以上11,69837,105
300~999人2,22639,000
299人以下86149,458
製造業8,83834,933
非製造業4,55844,024
研修施設あり6,38938,253
研修施設なし2,29440,046

活用しよう!人材育成に使える助成金

人材育成を進めるにあたり、どうしても研修費用等がかさみますが、社員研修に使える助成金もあります。条件さえあえば、使わない手はありません!利用できる助成金を上手に活用しましょう。

人材育成をサポートする助成金一覧

1.特定訓練コース

雇用する正社員に対して、厚生労働大臣の認定を受けたOJT付き訓練、若年者への訓練、労働生産性向上に資する訓練等、訓練効果の高い10時間以上の訓練を実施した場合に、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部等を助成

参照:人材開発支援助成金(特定訓練コース・一般訓練コース)のご案内|厚生労働省

2.一般訓練コース

雇用する正社員に対して、職務に関連した専門的な知識及び技能を習得させるための20時間以上の訓練(特定訓練コースに該当しないもの)を実施した場合に、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部等を助成

参照:人材開発支援助成金(特定訓練コース・一般訓練コース)のご案内|厚生労働省

3.教育訓練休暇等付与コース

有給教育訓練休暇等制度を導入し、労働者が当該休暇を取得し、訓練を受けた場合に助成

参照:人材開発支援助成金(教育訓練休暇等付与コース・人への投資促進コース)のご案内|厚生労働省

4.特別育成訓練コース

正社員経験の少ないパートやアルバイトなどの有期契約労働者等の人材育成に取り組んだ場合に、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部等を助成

参照:人材開発支援助成金(特別育成訓練コース)のご案内|厚生労働省

5.人への投資促進コース

デジタル人材・高度人材を育成する訓練、労働者が自発的に行う訓練、定額制訓練(サブスクリプション型)等を実施した場合に、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部を助成

参照:人材開発支援助成金(人への投資促進コース)のご案内|厚生労働省

人材開発で何をすれば良いか分からないときは、人材開発支援策をチェック!

厚生労働省では、人材開発に取り組む事業主・事業主団体の皆さまへの支援として、さまざまな支援策を用意しています。従業員のキャリアアップを図る際は、経費を抑えることにも役立ちますので、こちらもチェックしてみてくださいね。

支援内容

  • ものづくり分野を中心とした技能や技術の習得を支援
  • 生産管理、クラウド活用、マーケティングなど生産性向上に必要な知識等の習得を支援
  • 講師派遣
  • キャリア形成サポート
  • その他、相談

参照:「人材開発支援策」のご案内|厚生労働省>人材開発統括官

※助成金や支援の内容と実施は、変更される可能性があるため、厚生労働省のHPで最新情報を確認してくださいね。

知識やルールで決まったものがあり、それを身につけさせたい場合、自社でコンテンツを作ってみるのはいかがですか?
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