理解していないと懲役?罰金!?著作権問題とフリー画像の使い方

著作権フリー画像って、なぁに?
写真やイラスト、文章など、制作物には全て著作権が発生します。
この仕組みを知らずに勝手に他人が著作したものを使用してしまうと、懲役や罰金が科せられるので、注意が必要なんですよ。詳しく解説しますね。

こんな方の役に立つ記事です

  • Web上で拾える画像で、どれを使って良くて、何がダメなのか知りたい方
  • ダウンロードできる素材を見つけたけど、利用して良い基準を知りたい方
  • フリー画像を使いたいけど、何を使って良いか分からない方
目次

著作権って、どんな権利?

著作権とは

いわゆる『著作権』とは、知的財産権の一つである著作権の範囲と内容について定める日本の法律です。

著作権の侵害は、10年以下の懲役または1,000万円以下の罰金。著作者人格権侵害などは、5年以下の懲役又は500万円以下の罰金などが定めれれています。 また、法人などが著作権等を侵害した場合は、3億円以下の罰金となります。

著作権の範囲

範囲=『著作者人格権
著作人格権は、その作品を創作した人が有する権利です。作者の考えや感情が表現された文芸・学術・美術・音楽などが該当し、それらは著作物と呼ばれ、創作した人は著作者となります。
作者の考えや感情が表現されているということは、著作物を通して表現される著作者の人格であるとも言えます。これを守るための権利なのです。

著作人格権には、次のものが定められています。

  1. 公表権
    未公表の著作物を公衆に提供、または提示するかしないかを決める権利です。著作物を公表するかしないか、公表する場合どのような方法で公表するのかは、著作者のみが決めることができます。タイミングや完成度により著作者が望んでいないにも関わらず、他人に勝手に公表されるなどして、精神的苦痛を受けることを防ぐためのものです。
  2. 氏名表示権
    著作者が自分の著作物にその氏名を表示するかどうか決定する権利です。また表示する場合、本名にするかペンネームにするかを決める権利でもあります。著作者が自己の名を表示したい場合と、なんらかの理由で本名を表示したくない場合について、人格的利益を保護するためのものです。
  3. 同一性保持権
    著作物のタイトルや内容は、著作者のみに専属し、著作者の意に反して他の誰かに勝手に変えられない権利です。著作物が無断で改変される結果、著作者の意に沿わない表現が施されることによる精神的苦痛から救済するためのものです。

著作権の内容

内容=『著作財産権』
著作財産権は、著作権者の財産的利益の保護を目的とする権利の総称です。著作者が創造した著作物について、著作者の経済的利益が奪われる事態を防ぎ保護するために、他人に勝手に利用されることを禁止できる権利です。著作権法に定められている方法で著作物を利用する場合は、利用する前に著作権者の許可をもらうことが必要です。

著作財産権は、著作権の内容と利用方法によって、さまざまな権利を細かく定めています。

【著作財産権の一例】

複製権印刷、写真、コピー機による複写などあらゆる方法で複製する権利
上映権収録されている映画、写真、絵画などの著作物を、多くの人に見せるために上映する権利
公衆送信権テレビやインターネットなどによる著作物の送信に関する権利
公の伝達権テレビ、ラジオ、インターネットなどによる著作物の伝達に関する権利
展示権美術や写真の著作物を多くの人に見せるために展示する権利
譲渡権映画以外の著作物またはその複製物を多くの人に販売などの方法で提供する権利
貸与権映画以外の著作物の複製物を多くの人に貸し出しする権利
翻訳権・翻案権など著作物を翻訳、編曲、変形、脚色、映画化などの方法で二次的著作物をつくる権利
二次的著作物の利用権自分の著作物から創られた二次的著作物を利用することについて原作者が持つ権利

なお、著作財産権は、他の人に譲り渡すことができますが、著作者人格権は、作品をつくった人自身の人格を保護するという目的があるので、譲ることができません。そのため、たとえ著作者が著作財産権を譲ったとしても、著作者人格権は、著作者が持ち続けることになります。

画像をダウンロードする際に、注意すべきこと

デザインに必要な素材は、どんなとき必要?

情報を目で見えるものにして伝えたいとき、文字だけよりも写真やイラストなどがあるとイメージを膨らませやすくなったり、ちょっとした画像や素材の使い方で、見やすくなったりします。

例えば、ポスター、チラシ、イベント広告などの紙面をつくる場合なら、制作までに時間と費用があれば、オリジナルの素材をつくったり、クリエイターに依頼するなどして有償のデザイン素材を手に入れて利用できます。

しかし最近、活用が増えているSNS投稿用のアイキャッチ画像や資料づくりで、画像や素材を利用することはありませんか?このようなときは、わざわざ時間をかけてデザインを手に入れるのではなく、インターネット上でダウンロードできる素材が多くあります。

ダウンロードできる素材を利用する場合に注意するべきこと

写真

写真をダウンロードするときに気を付ける点をまとめます。

  • 著作権
    写真は、カメラマンの創造した著作物です。そのため、一枚の写真が完成形として公表されている場合、それを勝手に加工や編集して使うことはNGです。許可があればOK.
  • 肖像権
    写真に写っている人の権利です。肖像権にはプライバシー権とパブリシティ権がありますが、本人の承諾無しに撮影された写真を利用することはできません。画像ダウンロードサイトであれば、「モデル許可済み」であるかどうか確認しましょう。
  • クレジット・コピーライト
    クレジットは著作権者の名前、コピーライトは著作権のことです。写真を利用する場合に、写真を利用しても良いがクレジットやコピーライトの記載が必要な場合は、それを明記する必要があるので、利用範囲が限られることもあるでしょう。画像の無断使用や無断転載を防ぐためのものです。「クレジット不要」といった許諾があるかどうか確認しましょう。
  • 商用利用
    写真素材を、直接または間接的に利用することで利益を得ることにつながる活動への利用を商用利用といいます。私的または個人的に楽しむために利用するのはOKでも営利利用はNGという場合もあります。ビジネスで利用する場合は、必ず確認しましょう。

イラスト

イラストはクリエイターの手によって描かれたもので、リアルなもの、デフォルメしたもの、漫画、キャラクター、背景、記号、アイコンなど様々なものがあります。ダウンロードするときに気を付ける点をまとめます。

  • 著作権
    イラストは、クリエイターの創造した著作物です。そのため、完成された作品を勝手に加工や編集して使うことはNGです。許可があればOK.
  • クレジット・コピーライト
    クレジットは著作権者の名前、コピーライトは著作権のことです。イラストを利用する場合に、写真を利用しても良いがクレジットやコピーライトの記載が必要な場合は、それを明記する必要があるので、利用範囲が限られることもあるでしょう。画像の無断使用や無断転載を防ぐためのものです。「クレジット不要」といった許諾があるかどうか確認しましょう。
  • 商用利用
    イラスト素材を、直接または間接的に利用することで利益を得ることにつながる活動への利用を商用利用といいます。私的または個人的に楽しむために利用するのはOKでも営利利用はNGという場合もあります。ビジネスで利用する場合は、必ず確認しましょう。

フリー素材の注意点

『フリー素材』と言われるものは、ダウンロードや利用がフリーということであり、「=著作権フリー」では無いことを覚えておきましょう。著作権がフリーとなるのは、著作者の死後50年経過したなど、著作権の保護期間が満了した場合や、著作権者が著作権を放棄した場合にのみ該当します。著作権が生きている間は、制約があることを忘れず利用しましょう。

現代では、簡単にインターネット上で画像を探しダウンロードすることができますが、ビジネスで、インターネット上から取得できる画像を利用する場合は、上記のような注意点を確認して問題無いものを使用することで、会社や自分自身を守ることができます。

効果的な情報発信をするために、役立つ写真やイラストなどの素材は、知識を持ったうえで便利に使用していきましょう。

ビジネスで利用できるオススメのフリー素材ダウンロードサイト

Shutterstock

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写真AC・イラストAC

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フリー素材をトラブル無く使用し、情報発信力や伝える力を高めていきましょうね。
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